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アマゾンのKindleを手に入れました。
言わずもがなですが、Kindleとは電子書籍を読むための端末です。
個人的にKindleは、iPadの出来損ない(パクリ)といったイメージを持っていて、「読書をするにもページをめくっていく楽しみが無い」といった理由からずっと無視してきていました。
しかし、たまに開催されるお得なセールや、そもそも本1冊あたりの値段が安いなど、いろんなネットの記事を見ているうちにだんだんと欲しくなり、とうとうデビューしました。
取り急ぎ、実際に手にしてみた感想をお伝えすると、画面は予想以上に読みやすく、何よりほんの10分くらいの待ち時間を退屈することが無くなったので、買って良かったなと思っています。
が、その利用過程で、少しお恥ずかしい失態を晒す節があったため、そちらの話も交えつつ詳しく述べたいと思います。
目次
アマゾンの『Kindle』が我が家にやって来た!
年会費を払うアマゾンプライム会員に登録してから購入すると、端末を割引価格で購入できる上に、お急ぎ便も無料で利用できるとのことで、オーダーしてから半日ほどで手元に届きました。
恐るべき巨大企業の流通ネットワーク。
早速、ガサガサと段ボールを開梱します。
箱の裏も何気にかわいい。
純粋な読書意欲が湧いてきます。
ワサワサと箱から取り出し、包装を解き、スイッチを入れる。
ゲームボーイのようなマットなディスプレイ
iPadやスマートフォンに慣れていると、最初は少し違和感がありましたが、
ブルーライト不使用とのことで、すごく目に優しそうなディスプレイの表示具合です。
スマートフォン、特にMac製品は、ディスプレイの彩度が非常に高いため、ビジュアルは綺麗なのですが、目への負担が正直気になる部分ではあります。
対して、Kindleのディスプレイは非常にマットな感じです。
例えるなら電子辞書、ゲームボーイといったところでしょうか。
早速、どの作品を読もうかと、ざざっと物色します。
ちなみに僕が端末を購入した時期には、「講談社作品が50%オフ」などと、とんでもなくお得なキャンペーンをやっていました。
「いつか読みたいなー」と思っていた作品があっと言う間に20冊くらいになったので、とりあえず、欲しいものリストにストック。
もともとKindle作品は、実際の本よりも20%程度価格が安くなっているので、このセールで購入すると、約60%オフで購入できることになります。
ただ、勢いに乗じて不要なものも買ってしまうかもしれないので、ここらで一旦クールダウンすることに。
プライム会員のお得な特典
年会費3,900円を払ったプライム会員であれば、Kindle本が月1冊無料で読めるのですね。
1冊300円だとしても、この時点でほぼ元が取れている気がします。
プライム会員については後で少し書きますが、無料で本をゲットできるとなれば嬉しいのは当たり前です。
そして、タダで手にできる本を、わざわざ購入してしまうのも馬鹿らしいので、まずは無料本から探すことに。
Kindle本体に格納される、記念すべき第1冊目の本を手に入れるべく、様々なカテゴリーを検索する。
ふんふん♪と鼻唄まじりに各タイトルを流し見していたのですが、とてもすぐには選びようもないくらいの数があります。
で、特にこれといって具体的に決めることができなかったものですから、とりあえずランダムのジャンルの中から評価の高い順で表示させる。
そして10分ほどウロウロしていると、何気なく1つのタイトルに目が止まる。
『綺麗なナース図鑑?』
『ははは、何だこれ?』
内容紹介:本当に綺麗なナースのお姉さんだけです♪
ぜひ、どうぞ! ※画像枚数約185枚
『だって、アホくせー』
と思いながらも、ページを開いてしまうワタクシ。
そして、1分後には裁きが下っていました。
月1本無料の本を選択する際には、確認ダイアログが出ない!
一般的にウェブサービスでは、購入する際はもちろんですが、何らかの選択を行う際には、『これでOKですか?→はい/いいえ』みたいなワンクッションが入ると思います。
しかし、アマゾンの月1本無料の本を選択する際には、この確認のステップが出てきません。
ボタンを押した瞬間、問答無用に最終意思決定と見なされます。
(※有料コンテンツ購入時は確認ダイアログが出ますし、未検証ですが誤オーダーはキャンセルできるようです。)
で、今月の貴重な無料特典として最終決定した(してしまった)作品は、
です。
画像内の「無料で読む」のボタンに軽く触れただけです。
『ん? え? これは決定?』
『こ、これは、、、けって、、』
決定でした。
しかもキャンセル不可。
呆然と立ちつくすワタクシ。
仕方無いので(ほんとに仕方なくですよ)、既にダウンロード済みの本作品のページを繰っていきました。
が、グラビア画像の綺麗なお姉さんは当然、すべて白黒。
ゲームボーイのような白黒です。
ゲームボーイのような、です。
(解像度300ppiです)
・
・
・
む、むごい。。
むごすぎる。。
女性のみなさまにはご想像が難しいかと思われますが、この安易な色欲がゆえに生じる虚無感。
久しぶりに味わいました。
鼻の下を伸ばしたが故の惨劇。
映画「ショーシャンクの空に」の劇中で、
『裁きは下る、いずれ間もなく』
といったシーンがありましたが、すぐに下りました。
1分以内に下りました。
しかも280円のコンテンツ。
本来であれば、己の知識の泉を拡げてくれる作品、そしてどうせなら、もう少し値段の高いものを無料で読みたいものです。
そして、何より落ち込むことは、記念すべきKindle第1冊目、初めてライブラリに収容されるタイトルが、
です。
真面目に文学の世界に身を置く方々の中に、私のような汚れた人間が足を踏み入れようものなら、即座に斬首されることでしょう。
特典は きちんと選ぼう 慎重に
上記のような事例から鑑みることができるように、これからKindleデビューをお考えのアナタ(特に男性)は、その意思決定に関して、細心の注意が必要です。
軽い気持ちで行った貴方の選択は、決してひるがえることはなく、そして、それは瞬時にアマゾンのビッグデータの一部に取り入れられ、
さらに、
『アナタにおすすめの作品はこちらっっ!』
みたいな感じで、似たような作品がズラーっとアマゾンから提案され、画面に表示されるようになります。
(※「綺麗なJKフォトブック・プレミアム Vol.5」とか表示されます)
また、Kindle端末と、PC側の購入履歴は同期されていますので、人知れず、こっそりと自分の端末で操作していても、PC側にははっきり履歴として反映され、上記のような余計なサジェストまで受ける始末。
家族共用でアカウントを使用していて、年頃の娘さんなどに見られようものなら、父親の威厳は地に落ちますね。
人生は本当に選択の連続です。
筆者はこれからの人生に於いて、本作品を自分への戒めとして敢えてKindleの中に残していきたいと思っています。
さてさて、そんな憂いを伴ったKindleデビューとなりましたが、実際何がどう良かったのかについて、少し書いてみたいと思います。
『Kindleいいな』と思った点
寝ながら読みやすい
んーと、文章で説明するより、絵の方が分かりやすいので描きました。
お分かり頂けますか?
楽です。
寝ながら読めます。
エコスペース
面白い小説なんかを読んでいて、本のページを繰っていき、だんだんと終盤に近づいてくると、
『あぁ、あとこれだけで終わってしまう』
といった感情を持ちながら、読み進めていくことも快感だったりしますね。
ただ、いかんせん実際の書籍は、気付けばすぐに本棚がいっぱいになってしまうものの、処分するにも名残惜しい。。
といった、読み終わったあとに抱える多少のストレスも無視できない要素です。
僕は、参考書や専門書籍を除く小説などの本は、基本的に文庫サイズのものしか買いません。
小さい・薄い・安いといった理由からです。
ですが、それでも少し気を抜くと、あっという間に本が増殖していきます。
その点Kindleは、あくまで、端末1つの中にすべての作品が集約されていきます。
ひっじょーにエコスペースです。
長距離移動する際などにも、カバンの隙間に差し込むだけで、すぐに自分の世界に浸ることができます。
Kindle本体について
この記事を書いている現在、Kindleは3種類の端末が用意されているようです。
ただ、ノーマルのKindleは、ディスプレイ部分にバックライトが無いため、暗い所では読むことができません。
「暗い所では読まない」と思っていても、例えば寝る前に横になっていると(寝て読むのが好きなのです)、明かりの光量が少々足りない場合に、端末側で調整できないのは恐らくとても不便だと思います。
確かに値段は魅力的ではあるのですが、後々のことをよく考えて選択された方が良いかと思いました。
ちなみに僕は、Kindle Paperwhiteを購入しました。
Kindle Voyageは、高い割にどう良いのかイマイチ分からなかったので、ここでは書きません。
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あと、購入に際して少しハマったポイントがあったので、記載しておきます。
Wi-Fiモデル /+無料3Gモデルについて
Wi-Fiモデルは通信がWi-Fi経由のみですが、追加料金を支払うことで通信費無料の3G回線を利用できるモデルもあります。
Wi-Fiモデルは、通信環境の無いところでは、当然ですが作品の購入などのネット接続ができません。
ただ、作品の閲覧は可能ですので、家や会社などのWi-Fi環境がある場所で作品をダウンロード購入しておき、外で読むというスタイルであれば、まったく不要かと。
(大半の方がこのスタイルだと思いますが)
また、3G対応にしていたところで、作品のボリュームが大きいものは、ダウンロードできないようです。
(先のナース図鑑も3G対象外のようです)
あと、3GモデルはKindleストア以外にWikipediaへもアクセスできるようですが、「いらんだろ」といった感じです。
充電器について
端末購入時にサジェスト商品として表示されたので、充電器は別売りなのかと思いましたが、標準でUSBケーブルの充電器は付属しています。
このサジェストは、USB端子に接続するコンセント部分の販売でした。
旅行先など、USB端子経由での充電が難しい場合は必要かもしれませんが、日常で使用する分には不要かと。
それに、Kindleはスマートフォンと違ってバッテリーがかなり長持ちします。
(1日30分の利用で数週間もつとのこと)
キャンペーン情報つき/なしについて
これは、結構悩みました。
キャンペーン情報有無の違いは、Kindleの画面の中に広告が表示されるか、されないかです。
この違いで本体価格に2,000円の差が出ます。
キャンペーン情報ありバージョンは、アマゾンの広告が、本体スリープ画面やメニューページなど、ユーザーが作品を閲覧する上で差し障りの無いところのみ表示されます。
当然ですが、読書ページには表示されません。
また、広告と言っても、アマゾン以外の広告は出てきません。
脇脱毛なんかの内容が表示されると、ちょっとげんなりしますが、アマゾン上で展開されているキャンペーンなどが表示されますので、あるいはお得なキャンペーン情報などをゲットする機会と考えると、 逆に広告ありで良いと思いました。
プライム会員値引き
購入する前にプライム会員になっておくと、「Kindle」「Kindle Paperwhite」の2種類は、価格が4,000円値引きとなります。
年会費が3,900円ですので、会員になっても初年度は実質無料ですね。
プライム会員について
ネット有識者の方々にとっては、何を今さらといった感じかもしれませんが、
アマゾンプライム、ひっじょーに便利ですね!
ざっくり概要をまとめたいと思います。
Kindleオーナーライブラリー
今回筆者が地雷を踏んだ、月1回1冊のKindle本を無料で手に入れることができます。
すべての本が対象ではないですが、それでも選びきれない選択肢があります。
プライムビデオ
映画の便利なオンラインサービスとしては、以前の記事「Hulu (フールー)で観た、絶対失敗しない!おすすめ映画70選」に書きましたが、こちらのプライムビデオでも、洋画・邦画・ドラマ・アニメなどの作品を鑑賞することが可能です。
(ただ、作品タイトル数や使い勝手の面では、Huluの方が良いかも。)
プライムミュージック
100万曲の音楽が聴き放題になります。
未開拓のアーティスト・ジャンルから発掘していくにはうってつけのサービスですね。
筆者は中学生くらいの頃にヘビーローテションしていた、懐かしのJ-POPを久々に聴きました。
いやぁ〜懐かしい
こちらはパソコンでもスマートフォンでも利用できます。
基本はストリーミング再生ですが、スマートフォンはダウンロードして外出先でも楽しむことができます。
プライム会員限定先行セール
アマゾンのセールに一般会員より30分早く参加できるようです。
人気のお買い得品がある場合には、売り切れのリスクを回避することができるかもしれません。
お急ぎ便/日時指定便/特別取り扱い手数料が無料
一般会員であれば、お急ぎ便はともかく、日時指定すら有料になってしまいますが、プライム会員はすべて無料で利用できます。
お急ぎ便はほんと凄いですね。
まじ一瞬で届きます。
特別取り扱い手数料とは、大きなものや重い荷物に対して、追加で発生する費用のことらしいですが、こちらも無料。
年会費
ざっと上記のような特典を利用できるプライム会員ですが、利用には年会費3,900円(税込)が必要です。
この年会費で賛否両論の議論もあるようですが、月額300円そこらで、これだけ利用できたら十分かと思います。
3,900円って、1回飲みに出て交通費やらを入れるとそれで終了ですからね。
で、結局購入したもの
最後に、冒頭の失態から多少の名誉を守るべく、今回まじめに購入したタイトルを一部ご紹介。
アマゾンの作品レビューは多少参考になりますが、鵜呑みにしてハズレを引いたものもありました。
下記の分は、面白かったです。
[amazonjs asin=”B00DE5YZZO” locale=”JP” title=”アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)”]
ずっと長い間、気になっていた本でしたが、ここへきてようやくゲット。
内容としては、「絵のない絵本」です。
小学生でも読めるような文章ですが、生きて行く上で大切なことがぎっしり詰まっています。
下手な自己啓発本よりも遥かに役に立つ1冊でした。
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奥田英朗さん、大好きです。
ほとんどの作品を読みました。
本作も大変美味しく頂きました。
本作は最近ドラマで話題になっているようですね。
僕はあまりテレビを観ないのでドラマ化されていることを知らなかったのですが、高畑淳子さんの怪演が光ると聞いています。
機会があればそちらも挑戦したいと思います。
[amazonjs asin=”B00XTYB7EW” locale=”JP” title=”火花 (文春e-book)”]
2015年の話題書でしたね。ダウンロードして最初に読みました。
そこまでボリュームのある内容ではないので、1時間ちょっとで読めましたが、面白かったです。
個人的には最後らへんが少し残念でしたが、文中で描写される社会や他人、そして自分自身との間に生まれる溝について、えぐるような表現がとても印象的でした。
[amazonjs asin=”4478025819″ locale=”JP” title=”嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え”]
上記『アルケミスト』の項で自己啓発のことに触れましたが、この本は予想していた雰囲気と違いました。
作品タイトルが、いかにもという感じを受けますが、内容はもっとあっさりしていて、よく巷で見かけるような「自分らしくあるために!」的な感じではありませんでした。
ヨガは身体的な健康の目的もありますが、本来はその思考法ですよね。
この作品はいわば「読むヨガ」みたいな印象でした。
忙しかったり疲れた時におすすめです。
[amazonjs asin=”4062764520″ locale=”JP” title=”空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)”]
池井戸潤さんの作品を初めて読みましたが、息をつかせない展開が面白かったです。
すこし登場人物が多い気がしないでもないですが、グルグルした人間模様が、読んでいて「わぁ〜えらいことなってるやん」とハラハラしながら拝読いたしました。
さいごに
さてさて、今回も随分長くなってしまいましたが、そろそろフィナーレです。
ま、これだけ書いておきながら何ですが、ここ数日は以前買ったものの手を付けていなかった文庫を読んでいて、「やっぱ紙はいいなぁ」などとひとりごちています。
ただ、状況に応じて使い分ければKindleは便利なツールだと思いました。
じっくり読みたいものはリアルで購入すれば良いし、サクサク読むものはKindleで読む。
長距離移動はもちろんですが、10分くらい電車に乗る時でもササッと続きを読むことができるので、隙間時間を退屈することが無くなります。
期間セールなんかもお得に活用できると良いですね。
それでは、Have a nice 読書ライフ。