ワードプレスのグーテンベルクエディタへの移行をためらっていた理由。
それは、「新たに覚えるのが面倒だから」。
もはやこれに尽きます。
でも、ようやく重い腰を上げて使ってみましたが、「あれ?」「あれれ?便利じゃね?」と思ったので、いろいろ良かったポイントをまとめてみます。
個人的に特に良いと感じた点は、商用サイトでページを管理しやすいことです。
一般的なブログ投稿であれば、ページごとにデザインを極端に変えていく必要性はあまり無いと言えば無いですが、お客さんに納品するようなサイトはページによって愚直に html を書いていかなければいけない場面も多々あります。
このような、用途に応じてページのコンテンツ部分のデザインを可変させて管理したい時に、グーテンベルクの良さを特に実感できるのではないかと思います。
ワードプレスのグーテンベルクを 3ヶ月ほど使ってみて、「良き」と感じた点を以下に記してみます。
目次
グーテンベルクのいいところ
<p>タグ付与の有無を「ページ単位で」選別できる(ビジュアルエディタとテキストエディタのハイブリッド型を実現できる)
例えばブログ記事なら、enter
キーで p
タグ付与(段落分け)、shift
+ enter
で br
タグ付与(改行)を自動で補完してくれないと、一文一文にいちいちタグ付けを行う必要があります。
逆に、デザインを重視するページなどはしっかりと html を組んで css を当ててあげる必要があります。(ここに自動的に p
タグが付与されるとデザインが崩れる)
こういった状況の場合、個人的には以下のような感じに条件分岐して対応することが多かったです。
<?php if( is_page(array('hoge1','hoge2','hoge3')) ): ?>
<?php remove_filter('the_content', 'wpautop'); ?>
<?php the_content(); ?>
<?php else: ?>
<?php the_content(); ?>
<?php endif; ?>
一部の固定ページ(デザイン重視のページ)では p
タグ付与を行わず、それ以外のページはタグを補完するといった具合です。
このようにページによってフィルターをかませておかないと、「ビジュアルエディタ」と「テキストエディタ」を切り替え、ページ更新した瞬間、デザイン崩れまくり…。
みたいなことになって、「もうワイはビジュアルエディタは無効化する!」と思ったことがあるのは僕だけではないと思います。
その点グーテンベルクなら、コンテンツの中でも旧来のリッチエディタを使いつつも、セクション(ブロック)によってはプレーンな html のみを記述するといったことを簡単に切り分けることができます。
「ブロック単位」でセクションを管理できるのは結構スマート
グーテンベルクの基本的な概念に「ブロック」というものがあるようで、各ページのコンテンツはこのブロックの集合体で形成されています。
見出しも 1つのブロック、1段落も 1ブロック、1枚の画像も 1つのブロックですし、先ほどのプレーンな html を記述する場合も「カスタムHTML」というブロックを使用します。
また、これらのブロックは複数をまとめてグループ化することもでき、上下に移動させることもできるので、文章を推敲する時にも便利に活用できます。
他にも、「再利用ブロック」と呼ばれる機能を使うと、任意のブロックを登録して他のページで呼び出すといったことができたり、Sublime Text で行を複製する際に利用する command + shift + D
でブロックを複製できたりと、機能やショートカットを駆使することでその利便性はより高いものになると思います。
標準でマークダウン記法が使える
これはマークダウンに慣れている人にとってはかなり大きいと思います。
これまでもプラグインで代用できていたのかもしれませんが、個人的にエディター系のものはあまり入れたくありません。
マークダウンといっても、個人的には table の組み方などは未だによく分かっておらず、使うといえば見出し・リストタグくらいのものですが、これが使えるか否かだけでもストレスが随分と違ってきます。
まとめ
他にもページ内で手軽にカラムレイアウトを組んだり、リッチなコンテンツを作る機能がグーテンベルクにはあるようですが、個人的には効率的に各ページのコンテンツを作成・管理できる点にメリットを感じています。
結論としては、旧来のクラシックエディタには戻れません。
カスタムすればさらに使いやすい環境を作っていくことができそうな気がしていますので、発見があれば都度更新していきたいと思います。